
盛夏双芙蓉
斜めに伸びる一枝の真夏のフヨウが、ひとつはアプリコット、ひとつは氷青となり、ターコイズの掻き痕が走る灰紫の地に冴えやかに映える。
彩色は平塗りと細密な描写を並置し、花弁は多面体のように面が立ち、切り紙のようなシャープさを帯びる。緑の葉は濃い線で縁取られ、淡黄の斑点が散り、明暗の重なりが量感とリズムを与える。幹は右から上へと掃き上がり、暖かな橙と冷たい青の花がずれて向き合い、杏色の蕾が連なって呼吸する縦の拍をつくる。灰紫とターコイズのドライなこすれやスタンプ状のテクスチャーが画面を冷やし、花をいっそう澄ませ、真夏の光に洗われた空気のように感じさせる。
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制作の過程

1. 下描き

2. 白描

3. 設色
展示風景
